水上メガソーラー早期警戒システム「しまみる」はSoftBankのichimillを採用し、発電設備であるアイランドの移動状況をリアルタイムで監視できます。
年間の移動データを分析することにより効果的なメンテナンスを実施できます。異常な動きがあった場合には瞬時に検知し自動通報できるシステムです。
太陽光発電には大きく分けて「地上設置型」と「水上設置型」の2つの設置パターンがあります。水上設置型はダム、貯水池など比較的波の緩やかな湾などに「浮かんだアイランド」を作ることにより設備が設置されます。
水上にあるため、地上設置型に比べてソーラーパネルの温度が上がりにくいという特徴もあり、発電効率が良いといわれています。
ため池は全国におよそ15万か所もあり、水上設置型の太陽光発電設備の設置は今後さらに増加が予想されます。
そのような中で、近年の異常気象により、設計の想定を超えた大型台風が設備を損壊し、発電が停止するという被害が複数起こっています。
アイランド上に複数個のichimillを設置することで、アイランドの変形・移動量異常・フロートの浮き上がり等をリアルタイムで監視致します。
昨今の異常気象で事前に設定した設計範囲を超える移動があると瞬時に検知。管理者や関係者にSMSで異常を知らせ、早期対応が可能となります。

蓄積した観測データを分析することで、「水位」「移動量」等からどの部分に多くの負荷がかっているかが推定できます。また事故発生の原因解析も可能となります。このようなデータを基に「効果的なメンテナンス計画」の策定にお役立ち致します。

水位もリアルタイムで計測出来るため、台風や大雨時はその水位が満水状態かどうかを
池の管理者や地域住民の方々に情報提供が可能となります。地域防災の観点でも貢献出来るシステムです。
太陽光パネルが並ぶフロートは、アンカーチェーンや係留線を介して湖等の底にアンカーで固定されています。しかし水に浮いているため、水が少ない時は動くようになっていて、水が多い時は動きにくくなっています。
水上メガソーラー早期警戒システムはアイランドの動きを見える化するためにアイランドの端に4つ位置情報端末であるGNSS受信機を設置しています。このGNSS受信機は、RTK測位(ichimill)により、水上太陽光発電設備の水平位置と、湖等の水位とを高精度に求めることができます。
ichimillで取られた位置情報がサーバーにアップロードされ、アイランド早期警戒システムの専用ウェブアプリケーションからアイランドの位置を見ることができます。

位置情報の精度は、水平方向で最大1~2cmの誤差、垂直方向で最大4cmの誤差になります。設置しているシステム(ichimill)は1秒間隔でデータをクラウドサーバーにアップロードしています。また、このシステムは自立したソーラーパネルの電源により365日データを送り続けます。


自然エネルギーを活用した発電設備が、
昨今の異常気象にも負けることなく
「地球環境に貢献し続けて欲しい」との強い思いで
このシステムを開発致しました。






